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2013年1月

2013年1月29日 (火)

補助金まだ使われず

バスの車いすリフト、普及進まず…補助活用なし
国土交通省が2000年から高速バスやリムジンバスなどを対象に始めた「車いす用リフト新設補助制度」が利用されていないことがわかった。
赤字経営が多いバス会社にとって高額な設置費や座席数の減少などが敬遠の理由とみられ、同省は今年度から自動車課税の軽減を打ち出したが、普及は進んでいない。
制度は、00年11月施行の高齢者や障害者による公共交通機関の安全利用の促進を目指す交通バリアフリー法(06年からバリアフリー法)に基づき、経費の原則4分の1を補助し、その上限は190万円となっている。
高速バスやリムジンバスは構造上、座席下の貨物スペースが必要で、同省は制度の導入でリフト設置を進めようとした。しかし、費用は通常400万円ほどかかり、あるバス会社関係者は「費用が重荷で、座席数も減るため、採算が取れなくなる」と打ち明ける。リフト付きは昨年度、全体の3%(438台)にとどまっている。
同省は普及率25%を目指し、今年度からリフトを設置したバス会社に対し、自動車取得税と自動車重量税の軽減を決めたが、実績はゼロ。同省の担当者は「バス会社への働きかけを強化したい」としている。
(2013年1月29日17時24分  読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130128-OYT1T00846.htm?from=ylist

バリアフリーの立場で考えると必要性は痛感するが、車椅子1台乗車することで4名分のスペースを必要とし、それでもって運賃は半額となれば、バス会社が導入を躊躇するのも無理はない。イニシャルコストの補助が4分の1で上限190万円とはいえ“通常400万円”なら実質100万円しか補助せず300万円は事業者に押し付けてるのが自明の理。メンテナンスなどのランニングコストも考えれば、数日に1人いるかいないかの利用者のために自腹を切って導入しようなんて事業者は、よほどエエカッコしいの事業者だと思う。ニッチな需要には最大公約数で事業をする既存事業者ではなく、ニッチユースを得意とする事業者に任せたい。

以前に書いたと思うが、そもそも身障者の50%割引運賃の根拠は何なのかいつも疑問に思う。玉石混交の通勤電車や一般路線バスならともかく、1人1席を確保する飛行機や高速バスにとって割引は本来必要ないのかもしれない。飛行機もだいたい35%引きなのだから、より1席に占める収入のウエートが高い高速バスは、20~25%引き程度で勘弁願いたいと考える。
自動車取得税や自動車重量税も見直しされれば、優遇措置も無意味になる。身障割引は学割などの営業政策的なものと異なり、カミの一声によるものが大きい。それだからこそカミからの補助があって然るべき。身障者の中にも補助が出てると勘違いしてる人が少なくない中で、事業者だけが泣いていないか。

今、似非高速バス陣営は学割と称しても数100円引きだったり小児の会費設定もない中で、今後、4条化されたときにどういう運賃体系をとるか楽しみだ。その際に身障者の扱いはどうなるのか、今後に注目したいと思う。

補足
昨年2月にも似たような記事が報じられたわけで、僕自身もこれを書き込んでるのでした。
http://bus.way-nifty.com/blog/2012/02/post-3314.html
事業者の負担額が若干違ってたわけだけど、あれから1年、結局はどの事業者も制度を活用してないわけね、うち含めて。

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2013年1月25日 (金)

センター試験を回答してみる

今年のセンター試験に高速バスが絡む問題が出題された。地理Aの第5問である。

2013

明石海峡大橋の開通で徳島県の交通需要の変化である。高速バス、航空、船舶の需要が20年間でどれだけ変動したか、グラフを見て正しい組み合わせを答えよというもの。
一見しただけで高速バスは“タ”であると想像つく。「高速道路の整備が進んだ=高速バスが発展した」という問題の裏読みと我々から見れば真っ当な理論がわかっていれば、回答は3か5に絞られる。

では航空と船舶はどうか。
今の世の中、航空需要が減ってるとは思えない。だから航空が“チ”か。しかし、明石海峡大橋の開通以前、徳島~伊丹間の航空需要はかなりのもので、1980年代はYS11が平均搭乗率80%を維持しつつ11往復運航していたらしい。これが急激に需要減になったことを考えると“ツ”が航空需要なのではないか。そんな想像をしてみた。

一方、船舶は関西方面が主で東京~北九州の東九フェリーが寄港するが、関西方面で現存は和歌山航路のみとか。大阪や神戸を結んだ航路は1990年代末に次々と廃止され、明石海峡大橋のエリアから離れる和歌山だけが何とか生き残ってるらしい。でも1998年開通時点で航路もかなり廃止されたから、グラフの数値はすでに廃止後の数値を反映してる? だったら航路は“チ”かもしれない。

邪推が邪魔をして迷ってしまった。正当は「3」とのこと。
でも、航空需要はダラダラと微減なのね。これは高速道路の影響というより社会情勢の影響が大きいと思うが、ちょっと意外な数値ではある。また、船舶も年間50万人もいるとは意外だった。

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2013年1月23日 (水)

駅員寝坊@東武鉄道

駅員寝坊…券売機や改札動かず 東武鉄道、一部乗客足止め
東武東上線上福岡駅(埼玉県ふじみ野市上福岡)で駅員が寝坊し、自動券売機や自動改札が起動されず、一部の乗客に影響が出たことが23日、東武鉄道への取材で分かった。
東武鉄道によると23日、午前5時4分の上り列車始発時間までに営業を開始し、自動券売機や自動改札を起動しなければならないのに、当番で宿直していた駅員が起床しなかった。
上り始発列車は安全確認して定刻通りに出発。ただ下り始発列車は、異常に気付いた運転指令の指示で乗務員が宿直者の起床を確認したため、22分遅れた。
午前5時半までに、券売機や改札は起動されたが、その時点で改札外に約30人の客が足止めされていたという。通常、同駅には4人が宿直。うち1人が、朝の営業開始業務を担当する決まりとなっていた。
東武鉄道は「お客さまに大変申し訳ない。再発防止のため係員への指導を徹底する」とコメントした。
2013年1月23日(水)19:36
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20130123588.html
あってはいけないことだけど、人間のやることだからたまに発生することもあろう。万が一の寝坊に備え、○時○分までに起床連絡を指令や主管駅にするとか、券売機だけは自動的に電源が入るというシステムには出来ないのだろうか。

駅員寝坊のニュースは過去に何度もあるけど、客がなんで足止めされるのか不思議だ。上福岡駅は構内図を見てもシャッターもなさそうだから改札までは行けるだろし、昔の改札なら手動でチェーンなんかを外したり、今の自動改札だって蹴飛ばせばホームに行くことくらい簡単だろう。黙って駅員が起きてくるのを待つ、これって日本人だから故なのか。自動改札蹴飛ばして万が一にも壊れたところで寝坊する鉄道会社が悪いで済ませちゃうんだけどなぁ。

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2013年1月16日 (水)

等速運行の是非

なぜか手元にあるウィラーの車内誌。この記事の中で、等速運転のプロとして乗務員が紹介されている。
20130114_2

さて、この等速運転については是非の意見が分かれる。昔はきれいな線を残すことがプロと言われたようだけど、今は逆と考える傾向が強い。

雑多な車両が往来する道路(等速に限れば高速道路と限ってもいいのだけど)では、全ての車両が同じペースで走っているわけではない。速い車もあれば遅い車もある。 等速で走るということはそのような車両の合間を縫う必要がある。自ずと車線変更が多くなりがちで、特に交通量の多い東名や中央道などでは事故を誘発しかねないという意見もある。
また、無駄な加減速がない分燃費向上にもなるというが、水平や一定勾配の道ならともかく上下に勾配があれば等速を保つためにアクセルを吹かすことになるわけで、必ずしも燃費向上にはならないという考えもあるようだ。
さらにいうと、速度制限の変更ないまま1~2時間連続で走れる環境ってあるのか。100キロ区間でも時折80キロ規制になっており、常に80キロで走ってれば100キロ区間ではマイナス幅が大き過ぎだし、100キロで走ってれば80キロ制限になった途端速度超過だ。運行管理面で等速が必ずしも褒められない理由でもある。
ただ、きれいな人と雑な人では普段の運転だけでなく人柄も表れてるなと思う節がないでもないわけでhappy01、そういう面ではきれいに越したことはない。

等速だけをウリにするならいいけど、静かな運転が夜行便には求められる。もちろん無駄な加減速がなければ振動は少なかろうが、等速だけを追求してエンジン音が響いては逆効果。等速を否定する人は「回転数を一定に保つ方がベター」と言ってたと思うが、エンジンが吹いたと気付かせずにジワジワ踏んで加速する、微々と緩めて減速する、というのがプロに求められるところか。

業界では等速礼讃の傾向は薄まってると思うのだが…。

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2013年1月14日 (月)

首都圏大雪

それにしても首都圏は雪に弱い。10センチ足らずの雪で交通がマヒしてるのだから、北海道などの雪の多い地方の人には笑われてしまう。
今日は家でノンビリしつつも現場へ運行状況の確認をしたが、一般路線は大渋滞で無ダイヤ状態とのこと。助勤に行くか? もっとも現場へ出勤したところで足手まといになろうし、行く手段がないに等しい。家から出られないのか。

近所のスーパーへの買い出しには行く。車は使わず歩いて行く途中、やはりというか、坂道を登りきれない車で大渋滞。ノーマルタイヤでこの雪の中をチェーンも着けずに走ろうという輩の気がしれない。こういうときは黙って家にいるのが一番。
一度滑り始めたらアクセルを踏んでも無理。プロであるはずのタクシードライバーが後輪をウンウン唸らせて無駄な抵抗してるのは見るに堪えない。外車のちょっといいオジサンも、無理やり路側帯に停車させようとして唸らせている。いい加減やめたら?と言ってしまった。どうせチェーンも持っていまい。この先どうするつもり?

歴史は繰り返すというか、なんで毎度々々雪になる度にこんな光景が繰り返されるのか。人間って学習能力がないのかなぁ。それとも自分だけは大丈夫と思い過ぎ?

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2013年1月11日 (金)

道路運送法第17条適用中

北日本は大雪のようである。鉄道やバスなどの公共交通も運休が相次いだそうだ。
そんな中でもさすが北海道、それも日本海側だなと思ったのが沿岸バスの拠点でもある留萌の大雪による運休だ。除雪が追いつかず走れる状態ではないため、走れるところを通るようにダイヤを変更して定期路線として運行している。
沿岸バスHP http://www.engan-bus.co.jp/

道路運送法第17条にはこのように書かれている。
第17条(天災等の場合における他の路線による事業の経営)  一般乗合旅客自動車運送事業者は、路線を定めて行う一般乗合旅客自動車運送事業につき天災その他国土交通省令で定めるやむを得ない事由によりその路線において事業用自動車を運行することができなくなつたときは、第15条第1項の規定にかかわらず、当該路線において事業用自動車の運行を再開することができることとなるまでの間、当該路線に係る輸送需要をできる限り満たすため必要な限度において、当該路線と異なる路線により事業を経営することができる。この場合において合理的に必要となる事業計画及び運行計画の変更については、第15条第1項、第3項及び第4項、第15条の2第1項並びに第15条の3第2項及び第3項の規定は、適用しない。

条文中の第15条第1項には、事業計画には大臣の許可を受けろ、あらかじめ届けろ、軽微であってもあとできちんと届け出ろとしている。第15条の2や3も似たような内容である。
よって今回の変更は無届けで実施できるわけで、それこそ天候による緊急避難的な運行であるといってよい。
関東在の僕にとってこれほどの変更は考えにくく、沿線火災で迂回したとか高速道路の集中工事で一般道へ迂回した程度のことは日常的にあるが、それでも途中停留所に配慮した迂回だったりする。沿岸バスの場合は「とにかく走れる道路だけを使って公共交通の使命を全うする」という感じだ。

法第17条の適用にも国交省の考えは「必要最小限で」と断りがある。例えて言うなら、笹子トンネルが通行止めなら並行する20号線を行けということ。御坂越えで河口湖経由や東名経由などは言語道断。必要最小限の域を超えていると言われても仕方ないのだ。(最もどの会社もそれなりの理由を持って抵抗するし、オカミもそこまで強く指導することはないのだけど。)
沿岸バスは、もはやその域を越えて、市民の足を確保することが最低限必要と考えたのかもしれない。ある意味で恐れ入るし、バス屋根性、バス屋魂なのかなと思ったりもした。

名付けて「災害対策便」と言うそうだ。除雪が追いつかないほどの大雪は仕方ない。だけど、その裏には東北震災で土建屋が復旧工事で駆り出され地元にいないのかもしれない。そして除雪に回せるカネ(予算)がないというのも事実ではなかろうか。2~3年前のニュースでダンピングに泣かされる土建屋の話があり、除雪車の保守もできないために入札辞退というのを聞いた。また、雪国の知人(除雪する側)も予算が下りないから除雪の機会も減ってると嘆いていた。本当に必要なところへ適正な予算付け・支払いが必要ではないのか。

沿岸バスにはお気の毒だけど、とにかく頑張ってもらいたい。

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2013年1月 5日 (土)

西日本JRバスが貸切事業者へ運行委託

年明け最初の書き込みだけど年末に知った話。
交通新聞のニュースレターを読んでいたらこんなネタが見つかった。

西日本JRバス 貸切事業者委託で増便設定を実施
西日本ジェイアールバスはきょう27日から来年1月6日まで、新高速乗合バス制度を活用して貸切バス事業者に運行委託し、利用状況に応じた増便設定を実施する。同制度の適用は全国初の事例。
交通新聞ニュース 抜粋版  2012年12月27日号

ついに、である。JRグループが先頭切ってやるだろうとは思ってたけど、まさか西日本だとは…。
どの路線で実施し、どの貸切事業者へ委託するのか。抜粋版しか読んでいないかったので不明なため、ネットで検索してみることに。

ところが「西日本JRバス 高速バス 委託」など想像し得る範囲でキーワードを並べてもヒットしない。2chの西日本JRバススレでも引っかからない。誰にも知られてないネタなの?
ところがあるブログで日本交通へ委託したらしいとの書き込みがあった。あらためて「日本交通」のキーワードを入れて検索しても引っかからない。おかしいなぁ。

その後、関西の事業者と話をしていて日本交通であることが判明した。運行会社の記載はないのか突っ込んで聞いてみると、「高速バスネットの注意書きに書かれてる」とのことだ。さっそく確認する。
20130105

京阪神~高知・須崎線「高知エクスプレス号」の夜行青春号の季節便2号車限定で走ることが時刻表下部の注意書きに書かれている。また、運行会社情報としても記載されていた。
201301052

その事業者が仕入れた情報によると、委託費用は一定額だそうで(当たり前か)、乗車人員に左右されやすい路線系高速バスの欠点とはいえ、2号車まで満席になればともかく、実際は赤字だったとか。満席でも1人単価5千円程度の路線では、往復満席80人乗れば40万円だけど、このシーズンは片輸送で、片側満席でも反対側がガラガラ、回送で当然と考えれば20万円しか水揚げがないのだから、諸経費差し引きば赤字になるのも仕方ないだろう。
1万円クラスの路線でも片回送なら収入は40万円。諸経費・税金差し引いて30万円しか残らなく、利益まで考えれば24~5万円で2泊3日行程を走ってくれる会社がなければ、とても庸車に出そうという気にはなれないな。そうなると如何にツアーバス屋が安く請け負ってたかわかるし、これから新高速へ参入してきてもけして儲かる事業ではないことがわかるだろう。もちろん、労働者にまともな賃金を払ってることが前提として。

今回が初めての貸切事業者委託の事例だけど、今後、業界がどのように動くか非常に楽しみである。

追記(2013/1/9) 貸切委託は京王の西東京バスやアルピコ交通への委託が先行してました。(^^;) 話には聞いてたけど、年内実施だったのね。情報不足でした。m(_ _)m

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