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2010年3月

2010年3月31日 (水)

就職活動ヤル気あるの?

とある団体から引き合いがあって、地方へ就職活動に向かうバスを運行することになった。商工会議所主催の合同説明会に向けて、Uターン組を中心に地元企業と接触する機会を設けようとするものだ。
この不況下に、けして大きくない地方の企業が人材発掘のために説明会を開くことはいいことである。しかし、正直なところどこまで本気に参加してるのか、穿った見方をしてしまった。合同説明会を開く手前、そこそこ企業が集まらないことには始まらない。反面、企業も要員を増やすほど余裕もない。むしろ減らしたいくらい企業が多いのでは? だから、相当いい人材がいればともかく、商工会議所との顔つなぎのために義理で参加してる企業がいるのではないだろうか。そんな考えが頭をよぎった。

一方の就職希望者に目を向ける。2011年3月卒業の学生を中心として集まったそうで、この氷河期に人生設計がなかなかできずご苦労なことだ。第一希望は有名大企業かもしれないけど、今や名前だけで会社を選ぶのが必ずしも幸せではない。地方のキラリと光る無名企業のほうが安定した日々を暮らせるかもしれないのだ。ぜひとも頑張ってもらいたい。

ところがどうしたものか、学生たちは就職に対して、しかも自分の置かれた時代に対して、もっと緊張感を持って挑まなくていいのか。そう考えさせられることもあった。
それは、せっかく申し込んだ合同説明会という就職活動の機会を、平気で忘れてるのである。説明会といえば初めてその企業に接触する日だ。これを逃す手はあるまい。それをいとも簡単に「忘れました」なんて、本気で就職したいのかと疑ってしまう。
帰ってきた運転士の話を聞くと、このバスに乗って合同説明会に行くと申し込んだ人の3分の1ほどが、当日現れなかったそうだ。同行の商工会議所?の職員が申込者リストを手に、現れない人のところへ片っ端に電話すると上記のような答えが大半だったとか。これでは本気で就職する気があるのか疑わざるを得ないし、この態度を知ったら企業側も採用をためらうに違いない。

以前の新聞の投書欄に、就職活動が思いどおりに進まないのは学生に難があるという採用側の意見があると思えば、学生はそれに反論するようなものがあった。(逆だったかも。)
だけどこの例を知ってしまうと学生に問題があると思えてならない。そりゃ一部を見て全部を判断するなと言うだろうけど、就職なんて所詮延べ数時間の印象で決まってしまうのだ。最初から一人ひとりを判定するより、「今時の学生像」で十羽一絡げで大括りしてしまうのはいたしかたない。それだけにみんなが緊張感を持って立ち向かわなくてはいけないのではないか。

就職活動の機会を与えるのはいいけど、学生がこんな態度では、もう2度と開催する気が起きないだろう。費用はすべて会議所?持ちで学生は自己負担なし。自分の懐を痛めないからキャンセルも無届で済ませてしまうようだ。こんなこと社会に出たら通用しない・・・なんて書くと「社会に出たらきちんとするから」と開き直るんだろうけど、こういう学生は採用にも値しないし採用もしたくない。社会に出る以前に人間性を形成してから出直そう。

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2010年3月28日 (日)

国道がまたも・・・

重要なフェリー航路がまたも消えようとしている。伊勢湾フェリーの廃止の話題だ。

伊勢湾フェリー、9月末に撤退 高速料金引き下げで利用者減
2010/3/25 3:00
三重県鳥羽市の鳥羽港と愛知県田原市の伊良湖港を結ぶフェリーを運航する伊勢湾フェリー(鳥羽市)は24日、9月末で同フェリー事業から撤退すると発表した。1964年から渥美半島と伊勢志摩地域の間の観光航路として利用されてきたが、高速道路料金引き下げの影響などで09年度の利用者は約45万人と前年度比24%減となり、採算悪化から廃止を決めた。
鳥羽市は同日、「地域経済への打撃が大きい」として対策本部を設置、25日に野呂昭彦三重県知事に航路存続を訴える予定。田原市も24日、国にフェリー存続の支援を要請することや愛知県に伊勢湾フェリーの伊良湖港の施設使用料の免除を要請することなどを決めた。25日にも神田真秋知事や民主党の愛知県連に要望書を提出する。
(日本経済新聞)


会社に伊勢湾フェリーから通知が届いたときは口あんぐりだった。
「伊勢湾フェリーよsign01お前もかsign03

伊勢湾フェリーは関東エリアのバス会社にとってはナイスなポジションにあり、伊勢方面へ行く際、うまい具合に短絡してくれる。陸周りでは距離が出てしまい2名乗務を心配する場合も、フェリーを使うことで距離を縮められた。
東京ICから伊勢ICまで、高速を使うと460キロ余りだ。前後の一般道走行区間を60キロとして、現在の1人乗務換算キロ方式を採用すると460+60×2=580キロ(実測520キロ)となる。
ところが東名を浜松ICで降りて一般道を進むと、東京~浜松230キロに浜松~伊良湖80キロ+その他の一般道60キロを加え換算でも510キロ(実測370キロ)程度で、十分ワンマン運行が可能な距離になる。埼玉、千葉のバス会社なら尚更この恩恵は見過ごせない。

お客様にとっても高速経由は丸一日走れ走れで行くのに対し、フェリー経由だと変化に富む、観光バスには打って付けのコースでもあるのだ。東京エリアを朝出れば浜松周辺で昼食。名物ウナギを食するにちょうどいい。豊川経由で行っても豊川稲荷参拝というコースが組める。そして渥美半島を伊良湖に向けて海沿いを進めば、ガイドさんから「karaoke名も知ら~ぬ遠き島より・・・note」の歌でも聞こえてこようというもの。船に旅情が云々というのもそうだけど、まさに道中を楽しめるのが伊勢湾フェリーの存在なのだ。

そして忘れてはならないのが「海上国道」という点。国道42号線は浜松から和歌山を結ぶ道路で、その間にこの伊勢湾フェリーを介している。たとえ民間でも国道の一部を成している以上、国が支援するのは必然ではないか。いずれフェリーと並行するように伊勢湾口道路ができるとはいえ、少なくともそれまでの間は国が維持して当然と思える。

各地で重要なフェリーが次々と消えている。なのに表立った国の支援が見えない。高速道路は全国の話題でも、フェリーは一地方に過ぎないということか。だから国も大きく動かないのだろう。報道機関も観光船の廃止といったイメージではなく、国の偏った政策のために、地元民にとれば東京の山手線くらい重要な足が消えるくらいの勢いで報じてほしい。

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2010年3月26日 (金)

岐阜バスが連接バス導入

岐阜市内に連節バス導入決定2010年3月25日
バス2台の連なる「連節バス」が中部地方で初めて、岐阜市内の路線バスに導入されることが24日、決まった。運行予定区間はJR岐阜駅-岐阜大・同大病院間(直線距離で約7キロ)。岐阜市は今後、県などと協議してバス会社を支援し、2010年度中の運行を目指す。
連節バスは全長18メートル、130
人乗りの特殊車両。岐阜バスは2台導入予定で、車両価格は1台8300万円。岐阜市のほか国も助成する。
◆きしみながらも“発車”
副市長の陳謝、市長選のしこりを経て、バスが2台連なった「連節バス」の岐阜市内への導入が決まった。24日、同バスの購入補助金について審議した市議会総務委員会。前日から続く2日間にわたる協議の末、付帯意見をつけることで補助金案は可決された。今後、26日の本会議で、補助金が盛り込まれた新年度一般会計予算案が可決され、同バスは新年度中の運行に向けて走り出す。
委員会の席上で出された付帯意見では、「協議が未成立のままで、車両購入を先行させる事業手法には大きな不安がつきまとう」と指摘。その上で、導入計画の全容を明らかにする▽道路改良の必要性が生じた場合は内容と施行者を明らかにする▽バス乗客の積み残し状況を速やかに解消する-など4点を求めた。
連節バスについては、「県や県警との協議が不十分」「(議会の)総合交通対策特別委員会で報告や議論がなかった」など、導入手法への批判が議会の一般質問などで噴出。立命館誘致問題や市長選の対立構図を引きずったまま、市議が賛否で2つに割れていた。
23日の総務委員会の質疑では、英直彦副市長が「説明不足を率直におわびしたい」と陳謝。事業者の岐阜乗合自動車(岐阜バス)の役員も参考人として出席し、導入の経緯や必要性を訴えたが、市長選で“反市長派”だった委員を中心に「事業計画が甘い」「安全性は大丈夫か」など厳しい意見が口々に上がった。
この日も不満はくすぶっていたが、急先鋒(せんぽう)で批判していた委員も「このために予算案まで否決するのは考慮しなければならない」「武士の情けとして賛成する」と矛先を納め、賛成多数で原案通り可決した。(以下略)

http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20100325/CK2010032502000021.html

意外なところで連接バスだ。現状では幕張、藤沢、厚木に続く4例目か。
岐阜大学のHPを見ると朝のラッシュ時は普通便のほかに快速便、直行便などもあってほぼ5分間隔で走ってるという。1時間12便として50人ずつ乗ったとしても600人の運ぶのだから需要としては多い。それを130人乗り、実質100人程度であっても倍乗れるのだから、運行本数の見直し=乗務員数の削減も可能なので、経費面では助かるだろう。

ただ、なんでひと悶着してるのかが気になる。地元ではないので詳細は不明だが、道路改良の必要性や安全性などは、思ったほど心配する必要もないようだ。図体がデカイから小回りが利かなそうに見えるけど意外なまでに小回りできる。実際に藤沢の神奈中に乗ったことがあるけど、大丈夫かな?なんていう交差点も悠然と曲がっていった。もちろん多少の角切りの改良くらいしてると思うが、案ずるに及ばない。意見を言うからには前例を見てからにしないと顰蹙を買うだけのこともあるから気をつけたい。
それにしても岐阜バスの役員が参考人だなんて・・・。これは市が云々というよりバス会社側の積み残しや交通渋滞対策の一環で導入なのではないか?

神奈中の担当者と話をしたことがあるけど、藤沢に導入したとき、通常の大型バス7台減車して4台導入、仕業数も減らす=乗務員の定数を削減することができたと言っていた。通常価格の4倍もする高値のバスだけど、人件費を考えればけして高すぎないバスなのかもしれない。

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たつの市のコミュニティバス縮小へ

100円バス大幅縮小へ
年6600万円赤字 採算考慮、10月にも

たつの市は、市内を走るコミュニティーバス全18路線について、4月から乗客数や営業収支を調べ、10月にも撤退・再編に踏み切る方針を固めた。同バスは年間約6600万円の赤字。現状では十数路線が撤退に追い込まれるとみられており、一部の市民からは「交通手段がなくなる」と不安の声も上がっている。
コミュニティーバスは、龍野、御津、揖保川、新宮の各旧市町が導入、2005年10月の合併後、たつの市が引き継ぎ、現在、バス7台が路線を掛け持ちしながら運賃100円(小学生未満無料)で運行している。
しかし、08年度末の累積赤字は計約2億4000万円。半数近い8路線の1日の乗客数は10人未満で、今年2月、市民や行政の代表者らでつくる「市地域公共交通会議」が「1日の乗客数15人」「運行収入を運行経費で割った収支率10%」のどちらかを下回ると、原則撤退させる方針を決めた。
(中略)
市は今後、住民説明会を開く一方、高齢者向けのタクシーの補助券や、交通の空白地が生じないルート運用を検討するとしているが、自宅からJR本竜野駅までバスを利用する同市揖西町小神の主婦(74)は「自宅から駅まで徒歩40分かかる。バスがなくなると『陸の孤島』になってしまう」と嘆いていた。
(2010年3月23日  読売新聞 兵庫版)

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hyogo/news/20100323-OYT8T00094.htm

正直、1日15人の需要のために走らせる意味があるのか。路線によっては1便1時間かけて2~3人だ。マイクロバスの改造で走らせてるようだが、それこそ乗合タクシーで十分。穿った見方かもしれないが、ブームに乗り遅れまいとして開業させたにすぎないのだろう。

何度も触れるが、安易な発想で運行しているコミュニティバスは全国各地にある。それが、バスの償却期間の5年を経過、あるいは代替の頃に差し掛かったせいか、ここ最近は見直しのニュースが目に付く。たつの市は人口8万人程度の自治体だから、コミバスだけで市民一人当たり3千円の借金。けして安くない金額だと思う。昔は我田引鉄、今は我田引バスなのかもしれない。でも、票稼ぎで開設されたコミバスほど迷惑千万。コミバスがステイタスとは思わず、いかに公共交通が充実している街づくりを目指して頑張ってほしいところである。

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2010年3月23日 (火)

札幌地下鉄の専用席

札幌で地下鉄に乗る。初めて乗ったのはかなり前だけど、そのときに受けた印象が強烈だった。
まずは幌の部分の鎖。
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まあ、バスもトラロープを付けてるから批判できないけど、鎖というのに非常に驚かされた。
そしてこれ。
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札幌の地下鉄は「優先席」ではなく「専用席」にしてしまってるんだよね。初めて乗った頃より対象者が増えたけど、相変わらずなんだなぁと思ってしまった。
バスがどうだったか覚えてないが、同じ事業体だからバスも「専用席」と謳ってたのだろう。

南北線も東西線も車両が変わって、初代の緑色の車両の活躍はラッシュ時だけかな? ホームに3扉車と4扉車の整列場所があり、時代の変遷を感じる。ホームに滑り込んできたのは見慣れた緑色の車両ではなくて残念。
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・・・てか、よく調べたら初代東西線6000系は1年半前に引退してた。南北線2000系に至っては10年前だそうだ。ということは、札幌地下鉄は10年以上ぶり? 思い返せば三連休パスで函館や大沼まで行ったのも久しぶりの北海道だったし、一度は札幌市内に足を印すことなく北海道旅行をしたこともあったっけ。

ということで、3日間の北海道旅行は幕を閉じるのでした。

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2010年3月22日 (月)

苫小牧市営バス

「はまなす」が空いてる上に「ぐるり北海道フリーきっぷ」も終わってしまうので、直前に思い立って出かけた北海道。何をするでもないが、せっかくなので見納めとなるかもしれない苫小牧市営バスをカメラに収めた。
苫小牧市営バスの道南バス譲渡の話題はこちらに書いたとおり。
http://bus.way-nifty.com/blog/2009/11/post-9d04.html

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苫小牧駅前にある市営バスターミナルの全景。いずれ看板も変わるだろう。
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バスは1台停まってるのみ。人っ子がいない。ん~、覇気が感じられない。地方都市とはいえこれほど少ないのは珍しい。
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路線網は充実しているように見える。
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画像では分かりにくいけど、意外なまでに本数は多く、どの系統も1時間ヘッドくらいに出てる。利便性は悪くなさそうだけど。

バスターミナルをほんの数分眺めただけで感じたことは、公営ならではの過剰投資だなということ。過去にどの程度賑わったのかわからないが、現状で見る限り、乗り場ホームが3レーン、番号だけでも17番まである(使用してない番号もある)。まさに1系統1乗り場という感じ。
地方都市の駅前だから鉄道接続は必須とはいえ、今現在、同時発はせいぜい3~4系統しかない。それなら降車バースを含め5~6バースあれば十分。それも、3分程度の時間差で出発させればもう1~2バース削れる。

待合室は北海道という土地柄必要不可欠でも、立派な窓口は必ずしも必要ない。とある地方都市ではどうせ学生しか買いに来ない定期券売り場さえも撤去しようかという勢いだったので、地方都市のターミナルで2つも3つも窓口を設けるのは過剰だろう。

これでは駅前にロータリーを設けて、せいぜい2~30人が座れる待合室+窓口(券売機必須)+乗務員休憩室程度があれば済む感じではある。もっともすでに駅前開発は済んでる感じなのでこれ以上の改革は難しいが、いかにもハコモノが財政を圧迫してるように見えたので、道南バス移管後、どう生まれ変わるのか見てみたいものである。

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2010年3月21日 (日)

北海道の駅そば

強風吹き荒ぶ中、北海道へ遠征中。札幌市内は雪だ。

さて、学生時代から北海道へ何度か出かけているけど、いつも気になる駅そばの話題。
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どこで食べてもこの桜エビを真ん中に添えた天ぷらなんだけど、全道統一なのかな?
 
画像のそばは、強風で足止めを食らった旭川駅、小腹の足しに食したものだけど、思い起こせば札幌駅のホームや焼ける前の岩見沢駅舎隣接のそば屋もこのタイプだったなと。これを食べるとなぜか北海道へ来た!という気になるから、つい1回は食べてしまう。
ただ・・・天ぷらがほぐれやすく、箸を付けるといとも簡単に“たぬきそば(関東流)”と化してしまう。駅そばの天ぷらというとかき揚げしか思い浮かばない僕にとって、北海道の天ぷらは、ある意味でカルチャーショックなのだ。

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2010年3月17日 (水)

島民有志の小豆島オリーブバス

オリーブバス8路線継承/運輸局が認可
2010年03月13日
小豆島の小豆島バス(土庄町)が路線バス事業から撤退する問題で、四国運輸局は、島民有志でつくる「小豆島オリーブバス」(同町)の路線継承を認可した。認可は3日付。
小豆島オリーブバスによると、4月1日から運行開始予定で、国や県が補助する生活路線と、土庄、小豆島両町からの委託路線の計8路線を引き継ぐ。小豆島バスからは約30台を無償で譲り受け、運行ダイヤや運賃、バス停の場所もこれまで通りで変えないという。運転手は小豆島バスから約30人を採用したうえで、新たに数人を雇用予定という。
谷久泰司社長は「とりあえず島民の生活の足を守ることができてよかったが、乗車率や経営面の改善など課題は山積している。子どもへの無料切符の配布や、集客イベントなどでバスをPRしたい」と話している。四国運輸局によると、生活路線に対する補助金交付には「1日の輸送量が15~150人」などの条件がある。
路線継承を記念したセレモニーは今月31日に行われる予定という。
小豆島バスは昨年6月、路線バス事業からの撤退方針を表明し、同11月に島民ら13人が小豆島オリーブバスを設立した。資本金3千万円は株主の出資と寄付や町の補助金などで賄った。

http://mytown.asahi.com/kagawa/news.php?k_id=38000001003130003

自らの足は自らで守る、そんな意気込みが感じられる記事だけど、こういう話を聞くといつも思うことがある。
なぜ、こうなる以前に対策をしてこなかったのか?
もちろんなくなる側の事業者の対策も然りである。だけど、存続させたいとする人達は、いざ「なくなるよ」といわれて初めて行動を起こしたように思えてならないのだ。
「乗って残そう」という運動は鉄道だけでなくバスにも当てはまるが、実際乗ってないのだから事業として存続させるのは非常に困難。普段乗ってない路線に、事業者が変わったからといって採算ベースまで需要が増えるとは到底思えない。正直、持久戦なのではないかとさえ思う。
もはや過疎地の公共交通を維持するのは民間では難しい。それも島のような閉鎖空間ではなお更。1日でも長く運行され続けることを願うしかない。

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2010年3月14日 (日)

華やかなに去るもの、人知れず消え去るもの

先週の上野駅や金沢駅などは大騒ぎだったようだ。性懲りもなくルールやマナー無視の俄か撮り鉄連中が我が物顔でホームをウホウホハァハァと大行進。中にはこんな連中もいたようで。

13日のダイヤ改正で、12日が定期運行のラストランとなる寝台特急「北陸」(上野-金沢)と夜行急行「能登」(同)。前夜の11日夜も、始発の上野駅ホームには約400人の“撮り鉄”が集結。ヘッドマークが撮影できるホーム先端はファンが殺到して押し合いへし合いとなったが、そんななか現れたのが“ハミ鉄”。なんと、「北陸」の隣に停車中の宇都宮線の列車に乗り込み、寒い夜風が入るにもかかわらず窓を全開。電車からハミ出して撮影する迷惑行為に出たのだ。
ファンの一部からは「頭いい!」との声も上がっていたが、宇都宮線の通勤客は、えらく迷惑そう。運行最終日の12日はさらに撮影者が増えると予想されるため、JR東日本は警戒を強めている。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20100312/dms1003121614011-n2.htm

するほうもするほうだが「頭いい!」なんて感心するのは・・・やはり“鉄”は終わっとる…sad

そんなフィーバー(死語だな)をよそに、ひっそりと消えたものがある。通過連絡運輸の一部区間が、それほど報じられることもなく、ダイヤ改正を機に消えた。

通過連絡運輸とは、JRだけで移動するのに著しく遠回りになるなどの場合、間に私鉄を挟むことで短絡、両端のJR運賃は距離を通算して求め、それに私鉄部分の運賃を加算する方法だ。全国的にも青い森鉄道、IGR、北越急行、伊勢鉄道などがその制度の適用になってる。また、首都圏の一部区間にのみ対応してる例もある。そのうちの東急東横線渋谷~武蔵小杉間を挟むものと、小田急線新宿~登戸間を挟むものが、13日のダイヤ改正を機に廃止された。

廃止の引き金は品鶴線(湘南新宿ライン(SSL)・横須賀線)に武蔵小杉駅ができたこと。
例えば今まで向河原(南武線)から原宿(山手線)へ行くのに、川崎~品川経由で行くと思いっきり遠回りになる。一般的には東横線経由だろう。その際、あらかじめ乗車券を買っておくと通過連絡の制度によりバラバラに買うより安くなる。しかし、13日に品鶴線に武蔵小杉駅ができたことで「SSLをご利用下さい」とばかり制度を廃止した。
ICカードが主流になる以前は制度を意識せず券売機で買い、その流れでICカード以降、高くつくことを知らずにタッチだけで列車に乗ってた人もいるはず。そういう人にとって廃止自体は何も関係ないけど、律儀にきっぷを買ってた人は高くなることに気付くだろう。おまけに列車本数が少ないうえに運転時間帯も短く、何かと直通運転の中止が頻発するSSLのことだ。JR東は「SSLの走らない早朝深夜は通勤客。定期券には制度は残すから実害は寡少」という認識なのかもしれない。

ネットを探ると、同じ武蔵小杉を通る東横線の廃止はやむを得ない、でも小田急線までは疑問、という声が多いようだ。ドサクサ紛れに清算が面倒な乗車券類はやめてしまえということか? それならICカードというデータが残る機能を持った乗車券類にこそ、通過連絡の制度を付けるべきと思う。武蔵小杉駅の暫定開業時ではなく、スムースに乗り換えが可能になるときまで待つのが、せめてもの顧客サービスと思うのは僕だけか?

そんなわけで、12日は新宿で趣味の会合があったあと、代々木駅まで1駅歩いて東横線経由と小田急線経由の2枚の乗車券を記念に買った。
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かつては地図式だった券面も今は矢印式。思い返せば地図式は硬券だったのを知ってる。通過連絡のような複雑な切符は窓口で発売という時代だったのかもしれない。

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2010年3月 9日 (火)

ニュースから:初のETC車載機虚偽登録

詐欺容疑:ETC車種登録偽り、観光バス運行 千葉
観光バスに取り付けたETC(自動料金収受システム)車載器に「路線バス」と偽って車種を登録し、高速道路料金の差額をだまし取ったとして、千葉県警は8日、同県勝浦市の観光会社「三和交通」社長、岩瀬幸一(62)と同社役員、田村美代子(50)の両容疑者を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕、千葉地検へ送検したと発表した。県警によると、ETC車載器の虚偽登録による詐欺事件の摘発は全国初。ともに容疑を否認しているという。
容疑は、昨年10月24~25日、観光客15人を乗せた観光バスのETC車載器に、本来は「特大車」であるのに「大型車(路線バス)」と登録。千葉、埼玉、栃木県などの高速道路を通行し、料金の差額1万1800円をだまし取ったとしている。県警交通捜査課によると、同社は保有する観光バス約15台すべてに「大型車」と虚偽の登録をしたETC車載器を搭載。07年11月以降の約2年間に約3000回通行し、差額500万円以上をだまし取ったとみられる。
岩瀬容疑者は調べに対し、「ETC車載器をセットアップしたのは自分ではない」、田村容疑者は「料金区分があることも知らない」と供述しているという。

毎日jp http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100309k0000m040049000c.html

零細観光バス会社にはありがちな話題だけに驚きはしないが、同社はこのほかにも15台のバスのうち6台が車検切れ・保険切れだったそうで、まあ15台“”保有する会社にしてはひどい管理体制だ。
社長の言う「ETC車載器をセットアップしたのは自分ではない」という言葉は本当でも、取り付けた業者が路線と貸切を間違えたということか。それにはその前段があると思われる。言葉巧みに業者を騙したのかな? だとしたら業者も業者で、路線と貸切の区別ができなかったのは情けない。もちろん業界の人ではないから観た目で区別しろとは言えないが、セットアップは責任もってやる必要があるので、そのあたりの区分は目利きができる人にやってもらいたい。

それにしても交通事業者の役員たる人が「料金区分があることを知らない」なんてよく言えたもの。社長=貸切台帳マン役員=経理担当なんて組織を頭に浮かべるけど、そんな人が料金区分を知らないはずはない。ましては営業ならなお更。役員って名ばかりなのかな?
ちなみにこの会社、こんな話題もあった。
http://blacktaikennkigyou.seesaa.net/article/38705238.html
やはりそれなりの会社のようだ。

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2010年3月 7日 (日)

大島旅客自動車

伊豆七島の大島のバス会社である「大島バス」こと大島旅客自動車。伊豆大島へ週末の雨の中を訪問した。椿祭りの期間中に是非とも訪ねたいと思っていた地である。

船が岡田港に着くと多くのバスが出迎えていた。大島の名のごとく消して小さい島ではないけど、島中のバスが集結したのではないかと思うほど。結構な多さに驚いた。HPによると乗合15両、貸切7両とのこと。乗合の多さが意外だけど、おそらく貸切兼用だろう。

バスは主に3種類。黄色の路線バスと、貸切転用のエアロあるいはUDのトップドア平ボディ(自家用などのよく使われるタイプ)、そして赤い観光バスだ。旧エアロもUDも貸切登録で路線にも使われてるらしく、早朝に港に降り立って温泉ホテルまでの足に乗った路線バスはエアロの貸切登録だった。新エアロ(といってもマイナーチェンジ前の先代)は貸切のみかな?
安っぽく見えるUDは貸切に活躍していた。とある観光地で赤い観光バスと並んで停まったときは、おそらく旅客の金払いの違いではないかと勘繰った。
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これはともに貸切登録と思われる。先代エアロは角型ライト。

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とある観光地で肩を並べた観光バス。セレガは直結クーラー。空港交通の中古かな? 金払いの違いが乗る車両に現れる??

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これは純粋な路線バス。このタイプは最近になって導入し始めたそうだ。後部ドアなんて珍しいなと思ったけど使ってない。関西あたりの中古だろうと思いながら乗るとシート配置がちょっと特殊。「もしや?」と思ったら、案の定、東京の関東バスの中古だった。柱に貼られたステッカーに「関東バス五日市街道営業所」の文字が残ったままだ。よく見れば窓枠に赤い塗装が残ってる。

運転士は概して親切だったけど、最初に出会った人はつっけんどんもいいところ。港に待機してるバスに近づいただけで一方的に貸切の客と間違え話かけ、「これ貸切ですよね?」と念を押すといきなりそっぽ向く始末。路線はどこか案内するとかできないのかよ、島という特殊事情で独占だからってのぼせるな、と思わずにはいられなかった。

大島バスは7年ほど前に東海汽船から独立した会社だ。ある種独占企業だし、過疎や離島として何らかの補助金も得てるだろうから、経営的にはそこそこと思えばとんでもない。もはや廃止かと思われるほどのようだ。今回は週末ということもあって需要があったけど、平日となれば想像に余りある。島の交通の維持の難しさを知る思いがした。

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2010年3月 4日 (木)

心温まるひとコマだけど…

車いすで一日も休まずに高校に通い、県教育委員会から表彰された県立相武台高校(相模原市新磯野)3年の蓮実里奈さん(18)=同市陽光台=が2日、卒業式を終え、毎日利用してきた神奈川中央交通の路線バス運転手に花束を贈った。同社は配車スケジュールを調整し、車いすで乗り降りしやすいバスを蓮実さんの登下校時間に運行。蓮実さんは支えてくれた人たちへの感謝を胸に、4月から大学で経済学を学ぶ。
(略)
バスの中には、数人で車いすを持ち上げなければ乗り込めないタイプも。乗車をあきらめ、スロープ付きバスを待ち続けることも当初はあった。苦労して通学する様子を見て、バスを運行する相模原営業所(同市下溝)は乗り降りが容易な低床バスを蓮実さんの利用路線に優先的に配車。蓮実さんが利用する路線の運転手用スケジュールに車いすマークを記入、約80人の運転手に配慮して運行するよう呼び掛けてきた。
学校行事の影響で帰宅時間が遅くなることがたびたびあったため、運転手が蓮実さんに「明日は遅くなるの?」などと日常的に確認。指定時刻に低床バスを配車するよう気を配ってきた。
蓮実さんは昨年秋、都内の大学に進学が決まったことを運転手の一人に報告。営業所では最寄り駅から大学に通う蓮実さんのため、駅前のどの位置にバスを止めると乗り降りがしやすいか検討中だ。
(略)

http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1003030015/

一見心温まる話だが、ちょっと問題も含んでいるようだ。
教育委員会からの皆勤賞は、該当者みんながもらったのだろうか。もし彼女だけ「“車いすなのに”皆勤賞」という意識で渡したのならそれは障害者差別というものだ。

そしてバス会社の対応。特定の個人に配慮するのは問題がある。
運輸規則の第2条の2(一般準則)には「旅客自動車運送事業者は、旅客又は公衆に対して、公平かつ懇切な取扱いをしなければならない」とあり、彼女のために便宜を図ったのであれば“公平性に欠く”と捉えられても返す言葉がなくなる。

今の世の中、何が問題になるかわかったものではない。昔なら良かれとしてその場限りの心温まるひとコマだったものがネットなどに伝播して、さらには監督官庁へ“通報”という形で話す人がいる。これでは事業者側も何も手を出せない。国民みんなとは言わないまでも、誰が監視してるかわからないと感じる世の中、何かおかしくないだろうか。

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2010年3月 1日 (月)

北陸夜行の廃止

以前にもこのブログで話題にした東京と北陸を結ぶ夜行列車が、北陸新幹線を待たずに廃止されることとなった。大方の予想を裏切る早期廃止に夜行列車ファンとしては残念でならないが、いつまでも赤字の垂れ流しをするわけにもいかないから、仕方ないことだろう。日本の鉄道に夜行列車がなくなる日は、刻一刻と近付いてるようだ。

廃止の発表以来、「北陸」や「能登」は人気列車と化した。連日のように満員だ。僕は昨年来、何度か乗る機会があったのであえて乗ろうとは思わないけど、葬式鉄にとってこの数ヶ月は、さぞやお忙しのことだろう。

廃止の原因の1つに高速バスの人気があるのは紛れもない事実。大都市圏から延びるどの高速バスも、夜行列車の1つや2つは葬り去ってるに違いない。うちの会社もまた然りだと思う。北陸筋は西武バスが上越、富山、金沢などへ昼夜問わず運行されており、まさに両列車の刺客だったといえる。
ただ、これら高速バスは起点側大都市vs終点側地方都市(あるいはその逆)の需要に応えてるにすぎない。例えば長岡vs富山といった需要に応えることは高速バスにはできない芸当。だからこそ途中駅需要にどれだけ応えるかが夜行列車のみならず長距離列車の真価なのに、最終的には中間需要というのは完全に無視される結論に至る。これが日本の交通体系なのかと考えると、本当にいいのかと考えざるを得ない。大都市指向が強すぎないか。

「北陸」と「能登」が融合した寝台+座席の列車だったらまた違った結果だったかもしれない。2本が過剰なのは明らかだから、尚のことそう思える。
今はあと2週間を切った両列車を、静かに見送りたいと思っている。

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