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2008年8月31日 (日)

宮脇俊三と鉄道紀行展

新宿駅から京王線に乗って芦花公園駅で降りる。各駅停車しか停まらない小さな駅から歩いて5分ほどのところに世田谷文学館がある。今日は、9月15日まで開かれている「宮脇俊三と鉄道紀行展」を見てきた。

20080831

宮脇俊三といえば50を過ぎてから鉄道紀行作家の地位を築いた人で、デビュー作「時刻表2万キロ」は、国鉄完乗という一部マニアだけのお遊びを世に知らしめた作品とも言える。そのほかにも数々の鉄道紀行の作品を発表し、また鉄道に限らず歴史を語った作品も少なくなく、鉄道ファンならずともその名を知る人である。
5年前に他界し、今回は生まれ育った世田谷の地で、その業績を振り返る記念の展覧会だ。

宮脇氏とは、とある席上で2度ほどお会いしたことがある。もちろん氏が僕のことを覚えていることもなかろうが、僕は噂どおりのボソボソしゃべる人、という印象が残った。物腰の柔らかいオジサンのイメージで、クールだけどちょっとお茶目な感じがしないでもなかった。

展示品の中には生原稿などもあり、原稿用紙のマス目に一字一字丁寧に書かれた文字が、氏の性格を表しているようだった。また、数多くの作品(本)や収集物、資料、そして旅のメモなど、几帳面過ぎるくらい克明に記録している感じだ。氏は写真に残すことがなく、また、「メモに書かないと記憶に残らないことはたいしたものではない」というようなことを作品に書いていたと思う。だけど旅のメモは100冊以上にのぼり、やはり書くことを仕事にする人は違うなぁと感心させられた。しょせん僕が書いたのでは日記に過ぎない。

氏の作品は老若男女を問わず人気がある。それを物語るように見学者は幅広い世代が押し寄せている。世田谷文学館というのがどの程度メジャーな施設か知らないけど、区の施設にしては結構な人の入りだ。

軽く流すつもりで見学しても1時間半が過ぎていた。入場料500円は安すぎるくらいだ。

世田谷文学館 http://www.setabun.or.jp/

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コメント

いつも楽しく拝読させていただいております。
管理人様と同様に私もバス屋ではありますが、バスはあくまでもビジネス!趣味ではない!!と日頃主張している(笑)私にとりましては、今回の「文学ネタ」は大変新鮮に感じました。
9月に入りまして若干ですが猛暑も和らいできたようです。私もたまには仕事を忘れてどこかへ出かけようかと思うのですが、残念ながらどこに行っても現地で頑張っている同業他社様のバスが気になってしまう気質が少々悲しいところです。

投稿: 桃太郎侍 | 2008年9月 7日 (日) 00時33分

コメントありがとうございます。
「文学ネタ」とは思っておりませんで、ただの「鉄ネタ」のつもりでしたが(^^)、宮脇氏の作品は鉄分よりも文学性が強いということかな。
たしかにマニアな目線も少なくないですけど、氏は鉄道と離れた仕事が長かったせいか、やはり誰にでもわかる目線で書いてあるのが広い層から支持をされた要因ではないかと思います。

亡くなったのは70代半ばで、外に出ての取材が多い作家には辛い年であったろうと思います。でも最前線で活躍しながら人生を全うできたことは、ある意味で幸せなことだと思います。

投稿: みのむし | 2008年9月 7日 (日) 22時53分

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