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2008年1月

2008年1月30日 (水)

結局旅行会社は・・・?

過労運転指示、社長ら有罪判決──スキーバス事故、大阪地裁「利益を優先」

昨年2月、27人が死傷した大阪府吹田市のスキーバス事故で、大阪地裁は25日、「利益を優先し、過労運転を命じた」として、道交法違反などの罪に問われた長野県松川村の「あずみ野観光バス」(現ダイヤモンドバス)の社長、下総建司被告(40)に懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の有罪判決を言い渡した。

下総被告の妻で専務の美和子被告(45)も懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)の有罪とし、法人としての同社は求刑通り罰金50万円。

千賀卓郎裁判官は、両被告がツアーを企画した旅行会社の意向を優先し、長男の運転手(22)=有罪確定=に休養を取らせず、長野―大阪間の乗務を命じたと指摘。長男が休暇を取っていたよう装うため、事故後に美和子被告が書類を改ざんして証拠隠滅を図ったことも認定した。

ただ、旅行会社からバスの増発を要請されて従ったことなどの情状面を酌み、猶予刑とした。(共同)

たしかに直接的原因はバス事業者であり、罰則がバス事業者に下りるのは致し方ない。

しかし、このままでは無理を強いた旅行会社はどこ吹く風である。情状酌量があるということは、旅行会社の脅迫(これが実態と思われる)があったことを認めた内容だ。旅行会社の言い分を知りたい。裁判では参考人として出廷したのかな?w

2008/01/26配信

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2008年1月28日 (月)

人の流動

とある駅周辺が再開発中である。近くには大きな川が流れ、ここに架かる幹線道路の橋は拡幅され、交通の便も格段によくなった。以前はこの橋の渋滞でバスの遅れが日常茶飯事だったと思うと隔世の感がある。

川を挟んで行政が異なり、再開発中の自治体(A市)は、既に発展をしている川向こう(B市)とを結ぶバスを増便して我が街に人を呼ぼうと躍起だ。
話を聞いて、こちらもハイハイと受けているのだが、行政というのは呑気だなと思う。今魅力に乏しいA市に、既に魅力的な街として発展しているB市の住民がどれだけ通うだろうか。B市を超える施設がない限り、あえてA市に足を向けようと思う人は少なかろう。
その例が明石海峡大橋だったり東京湾アクアラインだったりする。明石海峡大橋の場合は「大阪から人を呼べる」と思いきや、徳島や淡路島の住民にとっては「大阪が近くなった」わけだし、アクアラインでは木更津側で「東京や横浜から人を呼ぼう!」なんて意気込んでいたら、結局は魅力的な東京や横浜へ流出してしまった。今まで足の便が悪かったから地元に留まっていた人が、簡単に魅力的な街へ行けることで、どんどん逃げている。

このような他所の事例を見逃すことはできない。B市の中心部には大手の大型スーパーが3~4店ある一方、A市の再開発地域には中堅地元スーパーがこれから出店計画だ。もはや差は歴然。ある意味で交通の便が悪いからこそ今のその街があるわけで、便がよくなると逆に衰退するなんてことにならないか。

もちろん、バス路線の再編は計画しているが、はたしてA市の思惑どおりに行くだろうか。ま、バス会社としてはA市の住民だろうがB市の住民だろうが、乗ってさえくれればいいのだが。(^_^)

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2008年1月25日 (金)

中古バス

先日の札幌テレビ(STV)の動画ニュースから。
http://www.stv.ne.jp/news/streamingWM/item/20080122191050/index.html

消されるかもしれないので全文引用。↓

相次ぐバスの炎上事故。背景には、何があるのでしょうか。
きのう、札幌中心部で起きた観光バスの炎上事故。こうした事故が相次ぐ背景には、業界を取り巻く厳しい現状もあるようです。
勢いよく炎を噴き上げる観光バス。きのう、札幌の中心部で起きたバス火災です。けが人はいませんでしたが、噴き上げる炎に付近は、一時騒然となりました。
(目撃者)「周りが真っ白になった。消火器!消火器!と騒ぎ出し、火事に気づいた。火はすごかった」
きょう午後、バスの製造メーカーで実況見分が行われました。北海道運輸局によりますとこのバスは、走行距離が86万キロで製造から20年が経っていました。
実はここ数年、バスの火災は、毎年発生しています。中でも昨年度は、5件と急増しました。バス業界に詳しい人は、火災の増加について、こう指摘します。
(バス業界に詳しい人)「やはり(きのうの火災は)整備不良で間違いないでしょうね」「(業者は)新車が買えない。中古を買って運行せざるを得ない」「向こう(本州)で10年くらい走った車両を北海道に買ってきている訳ですからこれは事故があっても不思議ではないと言えますね」「(バスの)外側をみるとカラーリングしてるからきれいな車で走っているように見えますけど実際にはひどい車が横行している現状かと思います」
バス事業が規制緩和されてから競争が激しくなり、バス会社は、中古の車両を購入することが多くなっています。このため老朽化したバスが増え、通常の整備や点検では予見できないトラブルの件数も増加しているといいます。
北海道観光を支えるバス。バス会社にはより一層、整備と点検の徹底が求められています。
(2008年1月22日(火)「どさんこワイド180」)

以前から新規事業者は危険性が高いとの認識だが、当然すべてとは思ってない。しかし、そういう事業者が目立った事故を起こすがために、全体が白い目で見られてしまうのは、ある意味日本的風習かもしれないが仕方ないことだ。

小規模事業者は、資金面から中古車を買うことが多いだろう。中には先日の「バスネット」のように新車を購入(で、すぐにオシャカ?)して意気込むところもある。昨今のツアー型高速バス紛いの事業者にはその傾向が強いようだ。でも圧倒的に中古車が多い。
一方、地方の事業者も中古の導入が少なくない。やはり資金繰りが苦しいのは、ローカルバス会社に圧し掛かった問題でもある。

さて、今回の札幌での事故。整備不良云々はわからないが、中古車かどうか、ある程度見極める目を持っていると役立つかもしれない。
私の場合、塗装を基準にしている。オリジナル塗装を持たないところでは、前事業者の塗装のまま走っているところもある。前事業者はたいていは大手なので、大手の塗装をある程度知っていると、そのままパクってるのがバレバレ。色区分が同じで赤を青に代える程度で誤魔化している会社もある。

また、上記のバス業界に詳しい人のコメントに「外側はきれいでも実際はひどい」とあるが、再塗装している会社もある。つまりは厚化粧しているのだ。
詳しくはないので想像だが、元の塗装を剥がして塗装するのだろうか。しかし、それではカネがかかる。その費用を惜しんでそのまま上塗りする会社もあろう。そこで思うこと。上塗りは、特に淡い色で上塗りすると元の塗装が透けてしまう。だから上塗りはたいてい濃い色になる。濃い色に塗られた車両は中古かな?と思うようにしている。まして派手派手な塗装ならもっと怪しい。

そのほかに車両の年式の割りにはナンバーが新しいのも要注意。また、詳しい人はボディの外観を見ただけで年式もわかるそうで、マイナーチェンジの前後も言い当てる人もいるが、残念ながら私はそこまでの域に達していない。

バスの寿命は新車で買った会社は10~12年程度だ。その後、中古市場に出回ることがある。そして5年程度は使われる。だが経年劣化は避けようがない。それなりの設備が整った事業者に買われたのならいいが、パパママ事業者にそこまでの整備を求めるのは難しいだろう。もちろん法定点検は実施しているはずだが、それこそ書類だけでやったことにしているのではないかと疑ってしまうのは悪い習慣かな?

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2008年1月22日 (火)

点数多ければいいという問題でもないのがこの業界(-_-;)

またですか!?という気になる事故だった。

山梨に本社を置く中央観光。かつては山梨で細々と営業していたと思われるが、いつも新宿駅には顔を出していた。「どうせ事業区域違反」と思ったら、いつのまにか八王子に営業所を設けて正々堂々走っている。それでも山梨ナンバーが走っていることも少なくないが。

胡散臭いと思い苦々しく思う会社の1つであり、そしてすごいのは違反点数の多さだ。国交省の監査で違反事項が見つかると点数が与えられ(褒められる点数ならいいのだが)、一定の点数になると事業停止、免許取消すらある。そこでこの会社、年がら年中監査を受けているようで、それだけにどんどん点数がたまっている。

もちろん正しい取り扱いをしていれば点数は付与されない(ってポイントカードじゃあるまいし)。しかし、うちの会社を含め監査を受ければ必ずや是正命令を受ける。点数になるならないは別として、うちこそ正真正銘の潔白という会社は、まずないと思っていい。

で、この中央観光。去年の8月時点で71点もたまっている。うちの会社は足元にも及ばない。(-_-;
http://www.ktt.mlit.go.jp/page3/06_punishment/syukei/19/kashikiri19_ruiseki.pdf

もちろん褒められた点数ではないので「0点」ほどいいわけだが、2桁になるだけですごいぞと思っているこの点数制度。僅か5年程度(だっけかな?)でこの点数を稼ぎ出すとは、いったいどういう運行管理&労務管理をしているのか疑わざるを得ない。
それにしても、これだけお上に叩かれても営業続ける根性も見上げたもんだ。普通の神経なら投げ出してしまうんだが。小心者の私だったらぜったい務まらないな。


しかし、今日も何気にスキーバスの運行をするんだろうな。客として乗る若い人はそういう会社だと知る由もない。知らないというのは幸せなことか。

ググッてたら一気に54点稼ぐ会社もあるようだが・・・。(*_*)http://www.hkt.mlit.go.jp/press/presspdf/191218kansakan.pdf

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2008年1月20日 (日)

ちょっとしたアイディア

水戸へ行く折、常磐線に乗る機会があった。中電にもグリーン車が付いたというので短い区間だがモノは試しと乗ってみる。そこでなかなかイキな計らいを見た。
何気に網ポケットを見ると左にカップホルダーがある。そして右手。ゴム製の輪が付いている。おそらくこれは傘立てであろう。グッドアイディアと感服した。
Jobang_2

この業界、自社はともかく他社すら利用しない人が意外と多い。まぁバスなんかしょせん補助機関と割り切ればそうかもしれない。車通勤の人はこの何年も電車すら乗ってないという者もいる。はたしてそういう人に客の目線で考えろなんて言えるだろうか。

先日も高速バス車両の検討会議で「眼鏡ホルダーが欲しいね」と言った。夜行バスでは眠るときに眼鏡を外すとその置き場に困るのだ。夜行バス事業に乗り出して数年後から私は口酸っぱく言ってきたのに、なかなか実現しない。だがやっと、今度入る車両から付けるようになった。苦節*年・・・。orz 今から納車が楽しみだ。

なぜ実現しなかったか。それは兎にも角にも検討会議の出席者が夜行バスに乗ったことない人(少なくとも個人ベースでは乗らない人)ばかりで、その必要性をわが身に置き換えられないからだ。何かにつけて「カネがかかる」の一言で済まそうとする。それこそ僅かな投資で便利になればリピーターも期待できよう。それに眼鏡ホルダーはイニシャルコスト。一度付ければ維持費もそうかかるまい。

一方、ランニングコストにはなるがもう1つ実現させたいアイディアがある。ここで明記するのは避けるが、やはり乗ったことのない人(しかも一定の条件付)にはわからない内容だ。

アイディアはホンの小さなきっかけから生まれる。それが意外と好評になる。だからこそ事務方にもどんどん乗って欲しい。夜行バスのような長距離の相手先で会議があるときも、飛行機や新幹線ではなく、せめて片道は自社で行くべきだろう。それが「ビジネスにも便利」と謳う事業者側の責務ではないか。

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2008年1月18日 (金)

阪神淡路大震災

昨日、1月17日は阪神淡路大震災の日だった。
思えばあの日、私は公休日で朝寝坊していた。住まいは大きな揺れを感じるほどの距離にはないのだが、夢うつつにも「地震かな?」と感じたのは虫の知らせか。

翌日からがさぁ大変。高速バスが当然ながら走れないのである。詳細は端折るが、1週間近くの運休。その上現地に行ったままの乗務員をどう帰すかの問題。関西地区を通過する路線の乗務員は、車は現地に留め置いて飛行機で帰すなんてこともあった。
新幹線も止まり、その後の高速バスは緊急車両という配慮をいただき、応急処置の高速道路も通行することができたが、一般車も開放になったあとは逆に渋滞がひどく、12時間遅れということもあった。

そしてある程度落ち着きを取り戻した頃、高速バスは新幹線に変わる交通手段としての地位を確保した。貸切がそれほど繁忙期ではないときだけに、増発便を出していい稼ぎにはなった。乗務員も四の五の言わず働く。今にして思えば絶対労基法に抵触する働きぶりだ。緊急やむを得ないとはいえ、夜行で朝帰ってきた乗務員捕まえて「今日も行ける?」と聞くのだ。それも2回3回連続は当たり前。なかには5連続という猛者もいた。でも予約受けちゃったから断れない、いや走らないわけにはいかない。乗務員にも自分たちにできる貢献策という思いがあったものと感謝している。

GWを前に新幹線が復旧し、それまでの波はあっという間に去った。しかし記録的な収入を稼ぎ、不謹慎を承知で言わせてもらえれば「もう一回新幹線が止まらないかなぁ」という思いもあった。
図らずも中越地震で新幹線が止まり、同じように西武バスの池袋~新潟線などが一層の脚光を浴びたようだ。いい宣伝にはなるが、残念ながら阪神のときは飛行機の増発はニュースで流していても、高速バスはあまり話題にのぼっていない。バスはそんなものなのかなぁ。

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2008年1月17日 (木)

冬用タイヤは万全ですか?

雪で滑った乗用車がバスと正面衝突、高校生ら11人重軽傷
16日午前7時40分ごろ、岐阜県郡上市高鷲町鮎立の国道156号で、名古屋市北区山田北町、会社員内海行登さん(22)の乗用車と岐阜乗合自動車(岐阜バス)の路線バスが正面衝突した。この事故で、バス通学の同県立郡上高校と郡上北高校の生徒計8人が手足に軽い打撲を負ったほか、乗用車の後部座席にいた会社員男性(22)が右足骨折の重傷、助手席と後部座席の男性2人が手や足に軽いけがをするなど、計11人が重軽傷を負った。バスには16人が乗っていた。
県警郡上署の調べによると、現場は左カーブで、雪が5センチほど積もっていた。内海さんの乗用車が雪でスリップして対向車線にはみ出したとみて調べている。内海さんらは郡上市内のスキー場に行く途中だったが、スタッドレスタイヤやチェーンは、装着していなかった。
(2008年1月16日15時59分  読売新聞)

スキーに行くのにスタッドレスもチェーンも積まないで行く非常識にも参ったものだ。
別に中京圏の日常ではないのだろうし悪くいうつもりもないが、よく冬の関ヶ原渋滞の原因を「中京圏の人は(もっと細かく「名古屋人は」という人もいるが)めったに降らない雪のためにチェーンなんか買わない」ということを聞いた。
その真偽はともかく、少なくともスキーに行く人や冬の名神高速を通る人は、当然のごとく積んでいくのが常識じゃないのか? 極論を言えば、1人のスリップで道路がふさがり何時間も閉じ込められるわけだ。当社も数年前に(もう10年以上前か?)24時間閉ざされた経験を持っている。
その後、当時の道路公団が雪対策を強化したわけだが、インフラを整
備するのはある意味当然かもしれないけど、できていないのが周知されているのだから、自ら防衛しないことには非難の的になる。
今回は死亡事故につながらなかっただけマシと思うが、まだ二十歳そこそこ、これからのドライブ人生で悔いの残らないよう、これを経験として欲しいと考える。

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2008年1月13日 (日)

体罰容認派ですか?

バスの話題ばかり続いたので・・・

「連帯責任」クラス全員平手打ち…横浜市立小の女性教諭
1月12日10時31分配信 読売新聞

横浜市都筑区の市立山田小学校で、5年生を受け持つ女性臨時教諭(54)が、児童38人の顔を平手打ちしていたことが11日、わかった。
一部の児童が野外観察に集まらなかったことに腹を立て、「連帯責任」としてクラス全員をたたいていた。学校は「あってはならない体罰だった」として保護者らに謝罪した
。市教委は教諭を処分する。
同校によると、女性教諭は今月7日、産休に入った学級担任に代わって赴任。翌日、校内にある畑の観察に行こうとしたところ、数人が校庭でボール遊びを始め、なかなか集
まらなかったため、「みんなにも責任がある」と、顔を両手ではさむようにしてたたいた。なかには、数回たたかれ、ショックを受けている児童もいるという。 
最終更新:1月12日10時31分

愛の鞭としての平手打ちがまかりとおっていたのは今の40歳前後の世代までだろうか。私の頃もそれが当たり前だった。
中学校の技術の時間、何人かが教室を抜け駆けして近所の駄菓子屋で買い物したら、よりによって学校で1・2の厳しい先生に見つかり、教室に並ばされ「足広げて立て! 歯を食いしばれ!」で次々と平手打ち。
別の時間では、まぁこれは教室全体が悪かったが、何かの拍子に大騒ぎになった。おとなしい先生だったんだけど、他の先生の応援を求め、その先生が一喝!「おめぇら、そこに座れ!」と30分以上正座させられ説教を受けた。

どちらの行為も生徒側に否がある。今にすれば若気の至りで、そんな悪さもいい思い出だけど、なぜ保護者に謝る必要があるのかと思う。分別がつかない小学生だから優しく教えるのが当然なのか? でも10歳にもなるまで親はナニしてたの?
私の母親がよく言ってたのは、私の小学校入学式のとき、学校からの説明は「勉強と団体行動は教えるが躾は家庭で教えて下さい」だったそうだ。今学校がこんなこと言ったら「教育の放棄だ!」なんて騒ぐ輩がいるんだろうな。
日本の歩む道はどんどん間違ってると思う。

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2008年1月12日 (土)

交通不便地域のコミバス

全国各地に走り出したコミュニティバス(コミバス)。主に自治体が主体となって地元バス会社等に委託し、地域密着型のバスを走らせている。
その発端は東京・武蔵野市を走るムーバスだろう。今までは考えられない路地裏を縫うように、そして停留所間隔も短くして「少し歩けばバス停」というように乗りやすくした。路地裏の狭い道だから自ずとバスも小さい。幅2.0~2.3mは一般の路線バスより20~50cm狭く、長さも7mほどで、これも2~4m短い。その分乗車定員も少なく、最も大きい路線バスと比べると半分だが、利益第一の路線バスと異なり、コミバスは交通不便地域の解消や交通弱者の救済が主たる目的だから、大勢乗せて稼ぐという姿勢でないからそれで構わない。もちろん黒字を出すに越したことないが、福祉的要素が強いのもコミバスで、それなりの赤字は覚悟の上だ。

しかし、これだけコミバスが各地に走り出すと、無闇矢鱈と走らせる傾向にないか。しかも交通不便地域の定義がすごく曖昧なのである。地方ではバス停まで1kmなんて普通だろうに、都市部では半径200m以上と解釈しているところもある。(駅で言えば500m~1km程度以上は不便地域と解釈している。)
とある自治体でコミバス会議に出ているが、これがまた、世間一般では「そんな都心の一等地に住んでて何が交通不便だ」と思えるところ。周囲でコミバスを走らせているがためにコミバス=ステータスとでも思っているのか、「ぜひわが町にも」というところもある。

別のとある自治体。住民の要望でコミバス運行を目指しているが、到底バスなんか走れない狭い道ばかり。なのに住民は「不便だ不便だ」の合唱。200m以上=交通不便地域と決め付ける住民も住民だが、自治体も無視できないからバス会社にお願いする。そして運行車両は「ワゴン車で」だ。
ワゴン車の路線バスは法的には問題ない。私も広島・宮島で運行しているのを見た。しかし定員は多くても10名少々。立ち席は絶対不可能だ。それでいて経費の多くを占める人件費は同じ。つまり経費の割りに収入が極端に少なく、そこまでして不便地域を、それこそ201mの住民のために税金で不便地域を解消する必要があるのか疑問に思わざるを得ない。
別の自治体は「一部地域にだけ税金を投入することはできない。あまねく公平に扱う。よってバス会社にお願いはするが、運行後の補助は一切しない」と決めている。これはこれで事業者としてはツライが、地域に貢献している身、無碍に断れない。自治体も断ることはないだろうと甘く考えている(泣)から、結局はやらざるを得ない。

別の側面、「コミバスは交通不便地域の象徴、公共交通すらない地域だ」という人が現れないかと期待したい(?)が、当分そういうことはないだろう。

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2008年1月11日 (金)

労働環境

バス運転手の最低賃金の制度化に向け昨年12月に設置された検討委員会が、先ごろ活動を開始した。(略)
24人のメンバーで構成される同委員会は、運輸労組の代表をはじめとする関係団体から意見を聞いて、4月をめどに(略)提言を行う。
政府は、昨年多発したバスの重大事故の原因について、劣悪な待遇のために運転手の質が低いことが背景にあると判断。運転手の最低賃金を引き上げ、労働環境を改善することでバスの重大事故を減らし、かつ運転手のなり手を確保することを目指す。
現在、バスなどの公共交通機関を運転することができる免許を持っている者は全国に8万7,718人おり、約7,000人が運輸労組に加入している。

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これだけ読めば今の日本のバス業界を象徴する記事のようだ。(一部カラクリを隠すために省略しました。(^^♪)
結局、規制緩和の犠牲者として賃金が減らされるバス乗務員がおり、劣悪な労働環境の中、それでいて質の高いサービスを求められている。

・・・と思いきや、なんのことはない。マレーシアの出来事だという。バス労働者の労働環境って世界的に共通なのか。
本だったかテレビだったか、それとも講演だったかである人が言っていたが、ある国のバス運転士は個人の所用で平気で停まったり(昼食の弁当を買うとか)というのもザラだとか。世界的には日本のバス運転士の質は上位にランクするらしい。

賃金が安いからその程度の運転士しか集まらないのか、それともバスだからその程度なのか。鶏と卵の関係は答えがわからないけど、少しでもいい環境で働けるようになって欲しい。

日刊アジアインフォ Thursday, 10 January 2008

http://www.asiainfonet.com/index.php?pg=20&ac=23250&xpg=22
(元記事:ニュー・ストレーツ・タイムズ、ザ・スター、1月9日)

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2008年1月10日 (木)

クラツーだけの問題ではないが・・・

前項にコメントいただいたbuskeieiさんのブログ「バス経営情報」http://blog.goo.ne.jp/basukeieiの2008/01/06付を読むと、ツアー広告に宿泊施設名を記載してるのと同様、バス会社名の記載を義務付けてはどうかと提案している。
なるほど、宿は参加者には重要なポイントだ。宿の善し悪しで旅の印象は随分変わる。それと同様に、それなりに意味のある提案だと思う。箱物に入って命を預ける施設という点では共通だから、知らないよりは知っていたほうがいい。飛行機だって便名を明記するはずではなかったか? しょせんバスはその程度なのかも??

しかし、今のクラツーで名の知れたバス会社に何度乗ることができるか。お手々つないだ五人囃子塗装にさせてバス会社固有の塗装がなく、法定義務の社名表示すら目立たせないようにさせる会社で、中堅クラス以上のバス会社で走るコースは相当絞られるだろう。
私の知る限り、クラツーは1つのコースを1つのバス会社に割り振っている。だから考えようによってはバス会社の表記は可能だが、フリー(催行が決まったらバス会社を決める)のコースもある。また、バス会社が他のバス会社に委託する(業界では「代車に振る」「庸車する」と言う)こともあり、必ずやそのバス会社が運行するとは限らない。これは旅行会社も承知の上。ツアーなんて(会社、グレードを問わず)バスが走りゃいい」は、旅行会社とバス会社の共通認識だ。

さらに、秋の繁忙期なんかバスの絶対数が足りない。信じられないだろうが、前日までバス会社に電話を掛けまくったり、酷いときには地方から雇い揚げ(これはこれで事業区域違反の強要)できないかと捜したり、つまりバス会社未確定どころかバスが手配できていないのだ。幸い繁忙期は地域ごとに若干異なるので、東北の紅葉が終わると関東近郊の紅葉シーズンで、同じ塗装をいいことに、関東のKグループ親玉の2号車に東北の某社を遠方から引っ張ってきた、なんて噂も聞いた。
それでもバスが走ればいい。ヘタしたらタクシーだ。バスが手配できなかったからタクシー10台並べて「行ってらっしゃ~い」だとか。昨秋も関東のクラツーでしたのではと、これも噂で聞いた。まだ担当なのか知らないが、○南ジャパのTさんとか、横*ジャパのEさんなんか、それでも懲りないか?

その点、バス会社のツアーは運行バス会社が保証されているようなものだ。また、東京では最大手の「はとバス」は、パンフにはとバスの企画でありながらはとバスで運行しないこともあることを明記し、協力バス会社を数社挙げている。個人的には「このバス会社ならイヤだな」と思う会社もあるが(笑)、歴史ある中堅以上の会社(貸切専業大手が中心)で、はとバスも自信もって任せられるとお墨付きをしているのだろう。ただ、そこからさらに代車に回ってうちの会社が走ったこともあるのだが。(笑)

提案の内容はすごく理解できるし同調したいが、如何せん、バス会社の実態も知っていると(その担当当事者だったし)、縛られることになるバス会社明記はやめてもらいたいなと思う面もある。実施されたら大手旅行会社のツアーから離れるバス会社が続出するかもしれない。ただでさえ無理難題(法令違反)を強いるために契約を打ち切った大手も実在するわけだし…。

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2008年1月 8日 (火)

ワンマンかよ

青森バス事故で運行会社に立ち入り・関東運輸局
青森市の国道で4日、ツアーバスが転落し、1人が死亡、約20人が負傷した事故を受け、国土交通省関東運輸局は7日、バスを運行するバスネット八王子営業所(東京都八王子市)を特別監査した。同営業所はバスを運転していた中村富明容疑者(57)=自動車運転過失致死傷容疑で逮捕=が所属していた。

同営業所に立ち入り監査したのは同運輸局の職員4人。事故当日の運行指示書などの内容を確認し、会社の運転手に対する指導監督や安全管理体制に問題がなかったかどうか調べる。
バスは青森市内を走る国道103号を市中心部に向け走行中、下り坂の右カーブから約5メートル下のがけに転落した。バスには東京、埼玉からのツアー客33人と運転手、添乗員の計35人が乗っていた。(NIKKEI NET 01/07 13:19)


ふつうに考えれば当たり障りのない記事だが、計35人からツアー客33人引くと2人しか残らない。その2人というのが運転士と添乗員だから、つまり
東京・八王子から青森周遊まで800キロあまりをワンマンで走ってるんだろうな。異常だよ。

そもそも東京のバスネットという会社自体がググッてもヒットしないし、私の認識では貸切バス予約センター(ランドオペレータのようなもの)という認識だった。よくよく調べたらenの転職サイトでやっと見つかったが。

今の大手ツアー会社、それが例えクラブツーリズムであっても、もはやバス会社のネームバリューはどうでもいい。安く叩けるバス会社を探すのに必死だ。長距離でも運転士2名で行くなんていう会社はダメ、1名でどこまでも行く会社でなければ付き合わない。それで行き着く先が無名の零細バス会社なわけだ。こういう会社は米搗きバッタのごとく大手ツアー会社について必死に仕事をもらおうとする。だから無理をするし無理も聞く。

最終的には「知らぬはお客ばかりなり」なのだが、これでいいのかと思う今日この頃。年の初めにして嫌なニュースを聞いてしまったものだ。

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2008年1月 2日 (水)

この時期、バスは遅れます

都会から地方への帰省客を送り出して一息つくと新年だ。そして今日あたりから帰りのラッシュを迎える。昼行便は高速道路の渋滞をもろに受けやすい。1時間2時間遅れはザラだ。通常のダイヤだと折り返し2時間確保して回送と乗務員の休憩等に充てているが、これすら食い込んでしまうと折り返し便に間に合わない。そのため帰省シーズンは通常とは異なる行路表を組むこともある。
夜行バスはその点では渋滞にハマることは少ない。ニュースに出るような何十キロ渋滞が未明まで続くということはなく、出発してしばらくはノロノロ運転でも、0時を過ぎる頃までには回復している。だから1時間程度の遅れでも、そこそこ走っていれば取り戻せるのだ。

予約時や乗車時に「どのくらい遅れる?」と聞かれることがある。実は一番困った質問。具体的に1~2時間といえるものではなく、蓋を開けたら3時間以上ということもある。特に冬は雪による渋滞もあり半日遅れることもある。その日に着いてよかったね、ということも。そしてさらにサンデードライバーがわんさか繰り出すこの季節、事故渋滞だけは予測できない。慣れないハンドルに雪道の高速道路。だったら運転するなよ!と叫びたい。
で、先の質問には「何もなければ1~2時間程度ですが、そのときになってみないとわかりません」としか答えようがないのだ。これって無責任かな?

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